【添加物の表示】添加物の表示には「一括表示」と言うズルがある

2017年10月17日2019年8月29日

このサイトをご覧になるくらいですので、あなたは何か加工食品を買うとき、裏の原材料表をご覧になるかもしれません。

そこに表示されている添加物の数が多い、少ないで判断してしまっていないでしょうか？

実は、あんまりあてにならないのです。

それはどういうことなのか、お知らせします。

一括表示の罠

何か加工食品を買おうと思ったら、裏の原材料表示を見ると思います。

この時、「ご飯」、「ハンババーグ」、「ネギ」など、知っている名称は大丈夫と思います。

「ｐｈ調整剤」、「調味料（アミノ酸等）」、「増粘剤」などは、添加物です。

聞きなれない物は添加物と考えていいでしょう。

原材料名の欄を見て、添加物の数が少ないので、「これは健康的な食品だ」と思うのは少し気が早いです。

食品衛生法では、「同じ目的で使われている物は、一括で表示してよい！」と、（もう少し分かりにくい言葉で）書かれています。

例えば、「乳化剤」と書かれていて、なんか「牛乳に関係している物？」と悪い印象はない方が多いでしょう。

乳化剤は牛乳は全く関係ありません。

油と水を混ぜることを「乳化」と言いますが、入荷しやすくするための添加物を「乳化剤」と言います。

具体的には、「グリセリン脂肪酸エステル」や「カゼインナトリウム」、「レシチン」などが乳化剤です。

単に「乳化剤」と書かれているとき、このうち1種類が使われているとは限らないのです。

2～3種類使っていても、1回「乳化剤」と書けばいいことになっています。

しかも、Aと言う物質は「乳化剤じゃないといけない」と言うのがないのです。

製造者が何の目的で使っているかによって名称が変わることがあります。

2種類、3種類、すごいときには10種類くらいまぜて、「ｐｈ調整剤」にしよう、とか食品会社は好きに決められるのです。

そうなってくると、良くない食品会社は色々ズルをします。

更に1種類追加して、「酸味料」にしよう、とか、要らないものまで添加します。

しかも、添加物は使用料の表示はありませんので、ほんのちょっとでも入れればいいわけです。

そして、1つ1つはどんなもので、どんな働きをするのか分からないのが添加物です。

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酸味料、ph調整剤、乳化剤と言う物質はない

「調味料」とか、「酸味料」、「ph調整剤」、「乳化剤」と言う物質はないのです。

例えば、「クエン酸ナトリウム」は、かなり色々なところで、色々な目的で使われています。

酸化を抑える、日持ちをさせるために使えば「ｐｈ調整剤」となります。

味も変わるので、「酸味料」となったり、「調味料（アミノ酸等）」に含まれる場合もあります。

チーズに使うと「乳化剤」になります。

もう、何が何だかわかりません。

こちらに一括表示で隠れている添加物をお知らせします。

一括表示名	使用目的	添加物例
イーストフード	パン製造時に使用。イースト菌の働きを助けて、ふっくらさせる	塩化アンモニウム硫酸カルシウム塩化マグネシウム臭素酸カリウム
かんすい	中華麺に使うことで、中華麺独特のコシと色、風味ができる	炭酸カリウム炭酸ナトリウム
香料	食品に香りをつける	イソ吉草酸エチル（きっそうさんエチル）ギ酸イソアミル天然系：約600品目合成：96品目
調味料	うま味を足す	グルタミン酸ナトリウム 5’-リボヌクレオチドナトリウムコハク酸二ソーダ（コハクさんにソーダ）
乳化剤	水と油を均等に乳化させる	グリセリン脂肪酸エステルカゼインナトリウムレシチン
ph調整剤	食品のｐｈ（酸性-アルカリ性）を調整し、変色、変質をおさえる	クエン酸リンゴ酸酢酸ナトリウム
膨張剤	まんじゅうやクッキーを膨らませる	重曹（炭酸水素ナトリウム）塩化アンモニウム酒石酸水素カリウム
酵素	チーズや水あめの製造や品質の向上	アミラーゼペプシンプロテアーゼ
ガムベース	チューイングガムの素材	酢酸ビニルエステルガム
軟化剤	チューイングガムの柔らかさを保つ	グリセリンプロピレングリコール
凝固剤	豆乳を固めて豆乳にする	塩化カルシウム GDL（グルコノデルタラクトン）塩化マグネシウム
酸味料	食品に酸味を出す	クエン酸乳酸酢酸アジピン酸
光沢剤	お菓子などのコーティング	シェラックモクロウミツロウ
苦味料	食品に苦みを加える	カフェインホップ