食品添加物と食品メーカーの使用基準の関係

食品添加物とは、食品の加工を目的に使用する素材のこと。怪しい化学物質のことを指す言葉ではないのです。

つまり、食品添加物とは・・・。

 

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添加物の考え方

 

豆腐のにがりも、中華麺のかんすい食品添加物です。炭酸飲料に含まれる炭酸ガスも、健康食品のビタミンも、全て添加物です。もし何かの食品に野菜ジュースを混ぜて色をつけたら、その野菜ジュースは着色料という食品添加物になります。

 

 

お客様ニーズ

 

人工甘味料を使うのはなぜでしょう?        消費者が「カロリーを下げろ」と望むからです。
着色料を使うのはなぜでしょう?              消費者が、色のきれいな商品を選ぶからです。

 

 

 

 

軟らかくて、甘くて、それでいてカロリーがなくて。塩分控えめで、糖質オフで、アレルゲンフリーで。
安全で、異物が一切なくて、いつでも一定品質で。日本中どこで買っても同じクオリティで、24時間いつでも買えて。
そしてべらぼうに安いこと。この国では、そういう食品でなければ売れないのです。

 

 

 

食品メーカーの努力

 

商品が売れなければどうなるか?会社が潰れちゃいます。会社を潰さないためには、売れる食品を作るしかありません。
食品素材より何倍も高価な食品添加物を使うのは、メーカーが暴利をむさぼるためではないのです。

 

 

 

食品メーカーは特権階級でも特別な存在でもありません。普通に家庭を持ち平凡に暮らしているサラリーマンが食品メーカーで働いているのです。

 

企業ですから、利益を出さなければ存続できません。利益がなければ、従業員に給料を払えないですから。
でも正直、食品メーカーの利益率なんて、大して大きくはないのです。

 

そのわずかな利益を生み出すために、消費者のニーズに合った食品を、消費者の許容してくれるコストの範囲で作っています。
実は食品添加物はとても高価です。添加物を入れればたちどころに儲かるなんてのは、素人の邪推に過ぎません。
使えば使うだけコストは上がり、メーカーは損をします。

 

 

 

その上「添加物だらけ」みたいな中傷を受けるので、メーカーだって好き好んで使っている訳ではないのです。
社会ニーズに応えなければ会社の存続ができないから、コストの許す範囲で最小限の量だけ、安全性の確認された量だけ、やむなく使用しています。

 

 

 

食品添加物は、健康に悪影響の出ないレベルでしか使っていません。どれが安全でどれが危険という話ではない、というのが客観的事実です。

 

食品添加物の捉え方

 

 

それをどのくらい安心するかどうかは、消費者の受け取り方次第です。イメージで決めるのも自由ですし、きちんと知って選択するのも自由です。

 

添加物のことを自分が納得のいくまで調べ、添加物であるかどうかではなく、それが必要かどうかが判断基準です。
人工甘味料のコーラよりも、お砂糖の入ったコーラの方が美味しいと感じますので、私はそちらを選びます。そんな単純な話です。

 

添加物の基準

 

食品添加物の安全性評価では、まずWHO(世界保健機関)とFAO(国際連合食糧農業機関)が共同運営するJECFA(合同食品添加物専門家会議)という組織が「無害な量」(無毒性量)を決定します。

 

様々な安全性の確認試験を行いますので、生理学や医学や薬学に精通した「世界の頭脳」とも言えるような人たちが寄り集まって、その「無害な量」(無毒性量)が決められます。

 

この「無害な量」(無毒性量)の更に100分の1の薄さの濃度を「ヒトが毎日(一生涯)摂取し続けても健康上なんら問題が生じない量」(一日許容摂取量)とします。

 

その、更に何分の1とか何十分の1程度の量が、食品添加物の使用基準として食品衛生法に定められます。

 

 

つまり科学的に判明している「無害な量」の100分の1の薄さに、更に何分の1とか何十分の1を掛けた量が「使用基準」なのです。

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Posted by saji_1005