【増粘剤(ぞうねんざい)】粘稠剤(ねんちゅうざい)、ゲル化剤は同じもの。安全性を調査

2017年10月1日

増粘剤(ぞうねんざい)、粘稠剤(ねんちゅうざい)、ゲル化剤は同じものです。

文字から想像できるでしょうけれど、サラサラの液体をドロドロにとろみをつけるものです。

なぜ、わざわざゾル状(液体状)のものをゲル状(ドロドロ)にする必要があるのか?

安全上問題ないのか、お知らせ思案す。

 

 

増粘剤とは

増粘剤(ぞうねんざい)は、液体の粘性を高めるために混入する添加物の総称です。

粘稠剤(ねんちゅうざい)とか、ゲル化剤とか、増粘安定剤、安定剤、など、別の呼び名もありますが、実は同じものです。

さらさらの液体
増粘剤は、どろどろにするものです。

またゾル・ゲルの安定化のために食品、化粧品、医薬品、その他の工業製品に広く使われています。

食品に添加されているものは、特に「増粘安定剤」とも呼ばれることもあります。

 

ゲル化のために液体に添加するものもあり、この場合は「ゲル化剤」と呼ばれています。

つまり、同じものを使っていても、使い方で呼び名が違うことがあります。

どろどろにするゲル化剤

 

増粘剤とはどんなものか

増粘剤とはどんなものか、食品によく使われている増粘剤(安定剤、ゲル化剤、粘稠剤、増粘安定剤)を紹介します。

 

ペクチン

リンゴの皮や柑橘類に含まれていることが有名です。

他にも、オクラやキャベツなどの野菜、海藻類に多く含まれています。

添加物のペクチンはリンゴから

用途としては、食品の口あたりをよくするために使われています。

「増粘剤」としては、ジュースに使われています。

「安定剤」として、アイスクリームのシャリシャリ感をなくすなどのためにもつかわれます。

スポンサーリンク
こちらの記事もよく読んでいただいています

「ゲル化剤」の用途では、ジャムやゼリーを固めるために使用されます。

 

「添加物」として、安全性を考えるとき果物の皮から抽出しているが、皮に残留している農薬が懸念されている。

 

主な用途:ジャム、飲料、ゼリー、アイスクリームなど。

 

キサンタンガム

キサントモナス(微生物)から作られるものです。

 

「増粘剤」として食品に粘りを出すのに使われています。

「安定剤」としては、分離しないようにする目的で使われています。

 

キサンタンガムは、自然界にも存在するので、毒性は少ないとされ、摂取量を守れば安全性は高いと言える。

トウモロコシのでんぷんを使って微生物を工業的に培養している場合があり、そのトウモロコシが遺伝子組み換えの可能性があるため問題視されている。

トウモロコシ由来の添加物

主な用途:ドレッシング、ケチャップ、たれ類、練りわさび、練りからし漬物、つくだ煮、冷凍食品、レトルト食品など

 

カラギーナン

海藻等からとれるぬるぬるした成分を水で抽出したものです。

海藻由来の添加物

増粘剤としては、粘りをつける目的で使用されます。

安定剤としては、液体分離を防ぐ目的で使用されます。

ゲル化剤としては、液体を固める目的でつかわれます。

 

たんぱく質やミネラルが多い食品に添加するとゼリー状に固まりやすくなります。

その他、暖かい場所でも溶けない、冷凍しても効果があるなどの特徴がある。

 

主な用途:ゼリー、ジャム、プリン、アイスクリーム、調整豆乳、ソース、ドレッシングなど

 

増粘剤の安全性は?

増粘剤は、これまでお知らせしてきたように、天然由来のものが多いです。

では、安全かと言えばそうでもないようです。

 

多くの食品添加物には、必ずADI(1日摂取許容量)が決められています。

増粘剤は、ADIは指定されていません。

添加物の中では、比較的安全な方だと言えると思います。

 

こちらの記事もよく読んでいただいています
スポンサーリンク